「今度の日曜」
「……?」
「空けておけ。10時から」
「えっ、急に」
「急じゃない。日曜だ」
いや、そりゃそうだけど。
パパの話をして突然そんなこと言うんだもん。
「もしかして…デート?」
「さぁ…ね。じゃっ」
「あ、うん。おやすみっ!なさい!」
「っ、あぁ、おやすみ」
柏場はちょっとだけ驚いた顔をしてから、
─────バタンと
ドアを閉めた。
「はぁ…」
小さくため息をついて、急いで自分の家の中にはいると、玄関でそのまま座り込む。
まだ夢みたいだ。
柏場とあんなこと。
口に出すと、ポンポンと恥ずかしい言葉が出てきちゃうし。
「恥ずい…」
さっきの出来事を思い出すと、再び顔が熱を持つ。
柏場…私のこと…好きって…言った。
夢じゃないよね?
こんなにうれしくなってる自分もいて、なんだか変な感じだ。