ノアは、まるで目をつぶってるように目を下に落としてから、ゼリーを少しの間見つめていた。
ノアは柏場の全部を知っている。
簡単に人に話してはいけないことなのかもしれない。
特に、私みたいな最近関わるようになったただのクラスメイト。
しかも、sakuの大ファンなんて。
「うん」
ノアは、小さくそういうと、ブルーの瞳をまっすぐとこちらに向けた。
「双葉ちゃんなら、そういうと思ってたよ」
「えっ、」
「興味本位じゃないことくらいちゃんとわかる。ありがとう。優作のことをちゃんと知りたいと思ってくれて」
─────ギュッ
っ?!
ノアが私の左手を包み込んでそう言うので、びっくりしてしまう。
「双葉ちゃんに優作の光になってほしいよ」
ノアは一口お冷やを飲むと、口を開いた。



