「あいつとなんかあったの?」
「……」
手に汗を握る。
おでこにも汗が滲んで、冷却シートが取れちゃわないか心配。
柏場と絡んでる、なんて知られたらどう思われるだろうか。
みんなが思ってるよりも悪い人じゃない、そう言って、そっかって簡単にわかってくれるだろうか。
みんなの輪から、ハブられたらどうしよう。
「双葉?私には話せない?」
「っ、」
『本題』ってこのことか。
ミカは多分、薄々私の目線や行動に違和感を感じていたんだ。
だから、今日、こうして2人きりになって。
「あのね…」
ちょっと怖いけど、今のミカになら少し話したいと思った。
「…うちの隣に住んでるんだ。柏場くん」
「え、そうなの?!新しいマンション?」
ミカは腕組みをやめて、少し前のめりになって質問する。



