「あ、ありました!」
匂いに違和感を覚えながら、柏場の後ろポケットに手を入れると、ノアが言う通り鍵が出てきた。
「お〜ありがとう〜!やっぱりここだったか。カバンの中探しても全然ないからさ〜。あ、鍵、開けてもらってもいい?」
「あ、はい!」
柏場を介抱しているノアを早く解いてあげたくて素早く鍵を開ける。
──────ガチャ
それから、ドアを開けておいてノアが部屋に入りやすくして、
寝室のドアも開けて、
「ったぁーーーー、重い!!」
ノアがそう大きく声に出した時には、柏場は自室のベッドでスヤスヤ眠っていた。
「あの…何が…あったんですか?お酒…の匂い…してますけど」
まだ柏場は私と同じ未成年。
まさか、柏場って不良?!
sakuでありながらお酒呑んでるとかどんだけ…!



