キーンコーンカーンコーン



「終わったーー!」


「カラオケで打ち上げしようー!」



あっという間にやってきたテストの全日程が終了した放課後。


みんな大きく伸びをして、テストからの開放感を味わっている。


「双葉ももちろん来るよね!」


「えっ、」


ミカに肩を掴まれて、固まる。


「sakuのために一番頑張ってたからね〜」


「手応えはどうなのよ」


グループのみんなに囲まれながら、私は、誰よりも先に教室を後にする背中を見逃さなかった。


「ごめん、打ち上げ先行っといて!ちょっと用事思い出した!」


「はっ、双葉?」


「最近よく走って出ていくね〜あの子」


みんながそんな会話をしてるなんて知らず、輪の中から飛び出して、廊下に出る。