「柏場くんも一度聴いてみるといいよ!sakuの歌声!カバーだけど、ほんとすご──」
「いい」
「っ、あ、うん。そうだよね。ごめん。ちょっと熱くなっちゃった」
柏場がsakuの話なんてするから…。思わず。
「明日からは、学校が終わって6時から始まるから」
「あ、うん。よろしく。それじゃあ、おやすみなさい」
「……」
───バタン
やっぱりよくわからないな。
柏場優作。
踏み込んでくるな、って。
線を引いているのがわかる。
柏場の家族がどんな人なのか、とか、どんな友達がいるのかとか、
全然イメージできない。
まるで、自分の中身をどこかに全部置いてきたみたいだ。
ただ、彼の中身が1つわかった。
レバーが苦手。



