「えっ、ああ!パパは今日も会社の人と食べてくるって、だから大丈夫!あ、それとも柏場くん、私がいると食べづらい?だったら私、家に戻…」
「二度手間だろ」
気遣いが足りなかったかもとペラペラと喋ると柏場の声に遮られた。
「えっ…」
「家の人いねぇならいい。食べ終わったらまた勉強するし、いちいち戻って食べたりなんかしたら二度手間になる。1秒たりとも無駄にできない」
「うっ、ウィッス…」
1秒たりともって…。鬼かよ。
これも私のためだって分かってるけど…。
でも意外だったな。柏場がこんなに時間割いてみてくれるとは思わなかった。
「人のことジロジロみねぇで早く食べろ」
「あ、はい…すみません」
やっぱり、やな感じなのは変わらないけど。



