好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




「…大志」

「ん?」

「ありがと」

「おう」


規則正しく、大志の手が私の頭を撫でる。




「舞、次のバイトいつ?」

「…明日」


聞かれたので素直に答えれば、何かを考えているのか大志は黙り込んだ。



「明日は俺も行く。CAT」

「えっ?」


そして言い出したのはまさかの付いて行く発言。



優しい大志のことだから、藤田さんから守ってくれる気なんだ。


明日も藤田さんが来るなんて保証はどこにもないのに。