「酷いなぁ、桐原さん」 「ご、ごめん」 運んでいってくれたらしい松永くんが、苦笑しながら戻ってきた。 押し付けてごめんね、松永くん。 心の底から申し訳ないと思いながらも、松永くんに運んで貰ってホッとしてる自分がいる。 「彼、本当に新しい彼女いるの?」 「え?」 「だって、桐原さんのことしか考えてないって感じだよ、彼」 ほら、と指を指されてチラッと大志の座る席に目を向ければ、バチっと視線が合う。 …っ!! 咄嗟に逸らしたけど、私の心臓はバクバクしていた。