好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




けど、その自己暗示は昼休みにもなれば簡単に崩れることになる。





「…何で私が……」


昼休みが始まってすぐのこと。


私は英語の先生に職員室に呼び出されて、次の授業に使う資料を運ばされることになってしまった。



なんてタイミングの悪い…。



文句を言いながらも、この役を任命された理由は悔しいけど理解できる。


単純な話だ。私が、2年B組の中で英語の成績が最下位だから。




「重い〜…」


数学ならこんな扱い受けないのに、だなんて無駄なことを考えながら、私は資料を持って廊下をひたすら進む。