好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




そう確信せざるを得ない状況に、胸がキリキリと痛んだ。




本当、嘘つくの下手なんだから。



…あーあ。


……知りたくなかった、こんなこと。





─────そこからの記憶は酷く曖昧で。


きちんと店仕舞いが出来ていたのかも、どうやって帰ったのかも、いつ寝たのかもあんまり覚えていない。




「おっす、舞」

「……おはよ」


気付いたら、もう次の日の朝で。



家の前には、全くのいつも通りヘラっと笑う大志が待っていた。