人は誰でも、ね?



「ぁ、ぁ、あれは…」

「マリア様じゃないのか…っ!」
「おい、お前ら速く撮れ、」
「まさに、マリアのようだ。」

「お美しいっ…」

これが大嫌い。

「マリア様、こちらであの方がお待ちです」

『(コクっ)』

どきどきしながら案内された方に向かった。

扉を何個もくぐって、豪華そうな部屋に着いた。

まだ、彼はこられてないみたい…


「まだ、のようですね…

あ、私はここで…」

『(コクっ)』

そして、辺りを見渡していると。

ガチャ…

「マリアさん、お越しいただき光栄です」

綺麗な透き通る声に振り返ると

金色の頭、整いすぎた顔、テレビでみたことのある、彼。

『(ビクッ…)』

「ごめんなさい驚かせてしまいましたか?」

首を横に振ると、安心した彼。

柊 ゼン

彼は、日本でも、他国でも有名なアイドルだ


「マリアさん、この部屋は気に入ってくださいましたか?」

ニコニコしながら私に言うんだ。

どきどきしないわけがない。

頷く私に彼がよりいっそう輝く。

「僕は、京極 善といいます。

マリアさんは僕を知ってる?」

コクっと頷くとそっかって笑いかけてくる