別に落ち込んでいる雰囲気も無かった御影だが、急にどうしたのだろうか、という思いが澪和の心を焦らす。



「ちょっと私、部長の様子、見てきます!」


「え、行くのかい!?」


「海空さんっ!?」


「……」



部室内には残された部員の声だけが蝉の声と共に響いた。