「…」

シロップがかかった先生のワイシャツを指で触るとぺたりと貼りついた。

「つっ…めてー」

「ご、ごめんなさい!」

「いや、暗かったし、」

先生に手をひかれ、部屋に上がる。
明るいライトの下で見ると、赤いシロップがよりはっきりと見えた。


結構派手にやってしまった…

「先生、ほんとごめんなさい」

「大丈夫。悪い、シャワーだけ、浴びてくる」

「あ、うん」


そういうと先生は廊下に向かった。


「美月は?かかってない?」

「う、ん、だいじょうぶ」


思い出したようにそう言うと、タオルが放り込まれて、「適当にTV観てて」そう言って、バスルームに消えた。