独り占めしても、いいですか?

「あーーー!

僕、パンの袋どこかに落としちゃったみたい!」



優ちゃんが大きな声で叫んだ。



「優希のは俺が持ってる。

落としてない」



透が袋を『ほら』と言わんばかりに見せつける。



「な、何言ってんの?

それは透ちゃんのでしょ?」



優ちゃんが袋を差し出した透の手を抑えながらそう言って、



「透ちゃん空気読んで!」



って小声で付け足す。



それでも透はよくわかっていないみたいで、頭にクエスチョンマークを浮かべていた。



「じゃあ、もう一度売店に行こうか。

俺も少し買い足したいしさ。

ね、透?」



「ああ……?」



秀ちゃんが代わりに優ちゃんの意図を汲み取って、透を促す。



透はよくわかっていないみたいだけど、秀ちゃんが言うなら…って感じで納得した。



「じゃあ僕達行ってくるから、ひよちゃんはここで待っててよ!」



『えっ、私も…』そう言おうとして言葉を飲み込んだ。



優ちゃんが私にウインクをしたから。



私がちゃんと話せるように気を使ってくれてるんだってわかった。



「あ、もちろんそっちの子も、ここ、使っていいからね!

じゃあまた後で!」



そう言って4人はドアの中へ消えていく。