独り占めしても、いいですか?

ここは正直に『すみません、私には紹介できる友達がいません』って、言うしかないよね…



「I'm sorry.(すみません)I(私は)…」



「Mr.Alex!(アレックス先生!)

Are you sure you want to introduce my friend?(俺の友達を紹介してもいいですか?)」



誰⁉︎



誰かが私の言葉を遮った。



サッと声の主を探すと、そこにはキラキラと顔を輝かせた凛君がいる。



私より綺麗な英語…



私は突然飛び出してきたその声に耳を奪われてしまった。



「OK!(いいよ!)

Your English is great!(君の英語も素晴らしい!)

What your name?(君の名前は?)」



「I'm Rin Ichinose.(一ノ瀬 凛です)」



私の時より完璧な発音で答えた。



悔しい…けど、なんだか胸がドキドキする。



透の歌を聴いた時と同じ…素敵な予感がする。



心臓が鳴り止まない!



私はすっかり凛君に見惚れてしまった。