独り占めしても、いいですか?

「おい、いいこと思いついたぜ」



リーダーの人がニヤッと笑って言った。



待って…なんか…これ、まずい?



「とりあえずこいつ捕まえろ!」



「えっ!」



本能的とも言える反応で私は駆け出した。



けど、ここは小さな公園。



周りは植木で囲われている。



入り口は3人がいた方向。



私に逃げ道なんてない。



「いやだっ…やめて!」



すぐに捕まり、逃げられないように髪と腕を掴まれた。



必死に振りほどこうとするけど、私の力じゃ敵うわけがない。



人目につかないよう、植木に隠れる場所に連れていかれ…



ドサッ



と、乱暴に投げ飛ばされた。



その反動で手に持っていた携帯が遠くに転がっていく。



それを3人のうちの1人が拾った。



これでもう、警察も凛達も呼べない。



最悪だ。