独り占めしても、いいですか?

「おっ、いーねー!次は…」



「おい、あれ見ろよ」



ちょうど公園の前あたりを通っている時。



通り過ぎようとしていた集団の足が止まった。



「あ?

っんだよ、今盛り上がってたっつーのに」



「いやいや、あいつだって!

なーんか見覚えねえ?」



私は木を見上げているから、その人達が何のことを言っているのかはわからないけど…



『あいつ』って…つまり人…だよね?



え、ここに私以外の人いるっけ?



いないよね?



えっ、うそっ、何?私⁉︎



そろーっとその人達の方に目を向けると…



「ああ、確かにな。

すっげームカつく奴にそっくりの顔だ」



3人組の中央にいるリーダーっぽい人が私を睨みつけて言った。



あ…



あの人は…



誰?



全く誰だかわからないけど、3人組の全員が全員ザ・不良みたいな格好をしている。



絶対の絶対に、顔見知りじゃないと思うんだけど…