独り占めしても、いいですか?

ポロロン…



えっ…?



ピアノの音がした。



ピアノの方を振り向くと、いつのまにか透が椅子に座っていて、鍵盤に手を添えている。



透…



私と目が合うと、透がトントンッと胸を2回叩いた。



それを見て、私も同じように自分の胸を叩く。



その瞬間喉につっかえていたものがスッと無くなった気がした。



本当に不思議。



これをしただけで、ずいぶん気が楽になる。



心と一緒に足取りも軽くなったみたいで、私は無意識にピアノの方に歩き出した。



私もピアノ、弾きたい。



透と一緒に弾きたい…!



あの頃みたいに…!