「さぁ!次はエントリーNo.7番、佐々倉 穂奈美ちゃんでーす!」



7番…進むの意外と早いなぁ…



私の札は10番。



1年1組から順に番号がつけられていて、1年10組の私は10番って感じなの。



10番目だから前の人を9人分見れるってことなんだけど…



7人見たところですごい憂鬱…



みんなは前々から審査の内容を知ってたみたいで、自己アピールの台本も歌やランウェイの練習もやってたっぽい。



私は何にも知らなかったから、ぶっつけ本番の一発勝負。



みんなの自己アピールを見てると、私はちゃんとできるのか不安…



「穂奈美ちゃんありがとー!

穂奈美ちゃんのバトン、すごかったよ!」



優ちゃんに誘導されて7番の子がステージ裏へ帰って行く。



それを合図に、ステージ下に座った審査員の人達が紙に筆を走らせた。



あの紙1枚で2ndステージに進めるかどうかが決まるんだよね…



1stステージと2ndステージは審査員の評価でどんどん人数が絞られていって、ファイナルステージだけは観客の投票によって決まる。



投票の結果は閉会式の時に発表されるみたい。



私、1st ステージ通過できるかな…



ううん、大丈夫、やってみせる…!



じゃないと、ファイナルステージで萌ちゃん達が作ってくれたドレスが着られないもんっ。



そんなのもったいないし、衣装係の子とドレスが可哀想!