独り占めしても、いいですか?

☆*:.。. .。.:*☆



私は秀ちゃんと一緒に6組へ向かう。



9組や10組からだと、優ちゃんの3組よりも透の6組の方が近いから。



ガラガラ…



6組のプレートが貼ってある教室のドアをゆっくり開けた。



「透…?」



ドアから顔をのぞかせて中を確認する。



「日和、どうしたんだ?」



やっぱり透も出席番号順は1番みたいで、1番ドアに近い列の1番前だった。



多分寝るつもりだったんだよね。



机に突っ伏していた透がムクッと体を起こす。



昨日も入学式から帰ってきて、4人でテレビの収録だったみたいだし…



疲れてる…よね。



「あのねっ、みんなで学校探検したいな…って思ったんだけど…

ごめんね、眠いよね。

ゆっくり寝てていいよ…!」



そう言ってドアを閉めようとすると…



ガッ!



透がドアを突然掴んだ。



「俺も行く」



「えっ、でも眠いんじゃ…」



「眠くない」



「そ、そう…?」



絶対眠いって顔してるけど…



言っても聞かなさそうだし、一緒に行くことにした。



私的にはみんなでいる方が楽しいしねっ。



「じゃあ後は優希を迎えに行こうか」



「うんっ」