独り占めしても、いいですか?

景品に朱莉とお揃いのブレスレットをもらって教室を出ると…



「日和、ただいま。

クレープ買ってきた」



行方不明中だった透が帰ってきた。



手には私の好きないちごチョコのクレープが2つ握られている。



「うそっ…透、買ってきてくれたの?」



「ああ。

味はこれで大丈夫か?」



「うんっ、私が1番好きな味…!」



透からクレープを受け取り、一口パクッと食べる。



もちもちの皮とチョコのかかったホイップクリームが美味しい…!



もう一口食べると、今度はいちごの甘酸っぱさが口の中に広がった。



幸せ…



「……朱莉、いるか?」



透がもう片方のクレープを朱莉に差し出した。



少しだけ目を逸らしているのは照れ…かな?



「うそ、私に買ってくれたの⁉︎

え、なに、透ってそんな優しい人だったっけ⁉︎」



「……いらないなら俺が食べる」



「いる!

……あ、ありがと」



へへっ、透も不器用だけど、朱莉も不器用だなぁ。



素直に喜んじゃえばいいのに。



まぁ、そこがかわいいところでもあるんだけどねっ。