独り占めしても、いいですか?

「でも、そう簡単に友達は作れないかもしれないね」



「え?」



秀ちゃんの意味深な言葉で胸がキュッとなる。



顔は笑っているけど、目はどこか遠くを見ているよう。



秀ちゃんは優しいから、透と同じ賛成派だと思ってた。



だから余計に秀ちゃんの言葉で胸が詰まった。



「ど、どうして…?」



ショックを隠しきれず、声が震えてしまう。



「それは……多分、行けばわかるよ」



やっと秀ちゃんが私をしっかり見て、いつもの笑顔で笑って見せた。



「うん…」



学校まであと少し。



私の心臓がドクンッと音を立てた。