「あ、じゃあ私、この画用紙切るねっ!」



そう言ってカッターを手に取ると…



「あっ、おい、手切ったらどーすんだよ。

あぶねー仕事は俺がやるから」



……さっきからずっとこの調子。



私と凛はお店の看板作りを頼まれてるんだけど…



凛が私にやらせてくれる仕事と言ったら怪我の可能性0%の簡単な仕事だけなの。



朱莉がいたら何とか言ってくれそうなんだけど…今買い出しに行ってるからなぁ…



「私カッターくらい上手に使えるよ?

それに、アイドルなんだから凛の方が怪我しちゃ大変だよっ!」



『つまらない』のが本音だけど、それじゃあ凛は納得してくれそうにない。



変なところで頑固なんだもん。



「ちょっとの怪我くらい支障ねーよ。

日和が怪我したら俺があいつらにどやされるんだ」



「むぅー」