「ありがとうございます、失礼します!」



そう言って、もう一度軽く頭を下げ、その場を立ち去ろうとした時…



グイッ



衣装の袖を軽く引っ張られた。



「日和?」



俺を引き止めたのは日和だ。



「凛っ、私の代わりに、ありがとう…!」



嬉しそうに笑う日和を見ると、女装も悪くない気がしてくる。



俺も相当な日和好きだな。



「おう、任せろ!」



少し屈んで日和の頭を優しく2回撫でた。