独り占めしても、いいですか?

よし、これで残りは徳田さんの許可のみ。



けどこの肝心の徳田さん、さっきから一言も口を挟まない。



真顔で見つめるだけだ。



これは許可できないっつー意思表示か…?



「徳田さん、お願…」



「私からもお願いします」



後ろから声が聞こえて咄嗟に振り返った。



「絢香さん…」



休憩室にいるはずの絢香さんが来ていた。



まだ少し体調は悪そうだ。



日和はどうしたんだ…



そう思った瞬間、絢香さんの陰からひょこっと日和が顔を出した。



動きからして調子は良さそうだ。



ひとまずホッとした。