「日和」



透が『おいで』というように軽く手を広げた。



私はその中に飛び込んで、透をギュッと抱きしめる。



うん、今日から学校、頑張ろうっ!



「透、ありがとっ」



そう言って少し身体を離すと…



「…へっ?」



透までキスをしてきた。



凛とは違って、優しく触れるか触れないかくらいのキス。



今日は2人とも、どうしちゃったの…?



「日和、俺にもして欲しい」



透が自分の首元を指差す。



ええっ…私が…?



ううっ…自分でするのはちょっと緊張する…



けど、透のお願いだし…



意を決して透の首元に唇を当てた。



その瞬間に空気が変わったような感覚がする。



透の体温が全身を回っていくみたい。



なんか…変な感じ。