独り占めしても、いいですか？

☆*:.｡. .｡.:*☆



「くそっ、邪魔するな、アラン！」



「邪魔するさ！あの娘は俺がもらう」



颯斗さんが俺に剣を向けた。



先に言っておくと、アランは俺だ。



敵国の王子の名前はアラン。



「なぜ彼女を狙う⁉︎」



「別に狙っちゃいないさ！

正直あんな娘どーでもいい」



「な⁉︎」



「俺はお前の、歪んだ顔が見たいだけだ！」



その言葉を合図に俺も剣を抜いて、お互いに間合いを詰める。



目がカッとなったのを合図にキンッと音を立てて剣と剣がぶつかった。



そのまま鎬を削ってまた攻撃を仕掛ける。



互角の戦いを少し続けたところで、颯斗さんの息が上がった。



もちろん演技だけどな。