独り占めしても、いいですか?

☆*:.。. .。.:*☆



フワッ



日和をベッドにそっと寝かせ、頭を撫でてやる。



このドレス、身体のラインがしっかり出るようにきつく作られてる…



楽な服を用意しねえといけねえな。



『小日向君、スタンバイお願いします』



耳元のマイクからステージの方の状況が伝わってきた。



優希は魔法使い。



優希の出番がもうすぐっつーことは、俺の出番も近いな。



日和の着替えを待つ時間はねえ。



「悪い日和、本当ならまず楽な副にしてやりたいが、俺も時間がねえ。

先に絢香さんと話してもいいか?」



「…うん、…いい、よ」



俺は日和の身体を優しく起こして、包み込むように抱きしめた。



しばらくそうしていると、だんだん表情が和らぎ、最後には安心した顔で眠ってしまった。