「うん、この服も買っちゃおう!」



ま、また⁉︎



「えっと…絢香…

一応聞くけど、それは自分用の服、だよね…?」



「え?日和のだけど?」



ううっ…やっぱり…



『買い物に付き合って』って言ったのは絢香なのに、自分の物は一切買ってない。



全部私の服ばかり。



すでに両手いっぱいの紙袋を持っていた。



「絢香〜、私もう大丈夫だから、自分の服も買って?」



すがりつくようにお願いする。



この言葉も何度言ったかわからない。



「なーに言ってんの!

無職が遠慮するもんじゃないよ!

私は大女優でお金持ってんだから甘えときなさい!」



『無職』って…だってまだ高校生…



それに、自分で大女優って言っちゃうあたり、絢香の性格が見えるなぁ…



「で、でもっ、友達なら、大金を奢ったりするもんじゃないと思うの…!」



さすがにここまでくると私も引き下がるわけにはいかなかった。



買ってもらった服はどれも素敵だけど、全部ブランド物で、いくら使ったのか…