独り占めしても、いいですか?

「日和、もういいよ、ありがとう」



秀ちゃんがいつもの落ち着いた表情に戻っている。



私はコクンと頷いて身を引いた。



「御厨さん、俺達、Infinityに負ける気はありません。

勝算については午後の打ち合わせで考えます。

日和をステージに立たせることもしません。

でも、それだと一方的なので、俺達が『ダブルベッドを我慢する』ということで取り引きしませんか?」



「……いいだろう」



「ありがとうございます。

さあみんな、撮影始まるよ、行こう!」



そうして微妙な空気のまま撮影が始まった。



みんなのお仕事はいつも通りに見えるけど、私の心の内はハラハラしていた。



今更だけど、とんでもないことを言い放ったと思う。



『Infinityくらい超えます』なんて…



少し血の気が引いた気がした。