いつまでも寝ていられない、と一度起き上がろうとするが、男性は「まだ寝てたほうがいい」と言いながら、わたしの肩をそっと押さえ、毛布を掛けなおしてくれた。
そして、具合の悪いわたしを気遣ってか、小さめの声で話し始めた。
「熱ひどいみたいだからタクシー呼んでもらって病院に行ったほうがいいよ」
「はい。本当に……ありがとうございます、あの……」
まだ上手く声が出せなくて、半分口パクみたいになってしまったけれど、男性が頷いてくれたところを見ると、感謝の気持ちは何とか伝わったみたいだ。
少し気分が良くなってきたわたしは、男性に色々と話を聞いた。ここが駅の事務室であることや、駅員さんがここまでわたしたちを案内してくれたこと。男性は用事があり仕事を休んでたまたま今日この路線に乗ったこと。話の途中、水を持って戻ってきてくれた駅員さんにも、今度はきちんとお礼を言うことができた。
タクシーを呼んでもらい駅員さんと男性に改めてお礼を言ってから、車へ向かう。
「じゃあ気をつけてね」
「はい。――あの、お礼がしたいのでお名前とご連絡先を教えていただけませんか?」
そして、具合の悪いわたしを気遣ってか、小さめの声で話し始めた。
「熱ひどいみたいだからタクシー呼んでもらって病院に行ったほうがいいよ」
「はい。本当に……ありがとうございます、あの……」
まだ上手く声が出せなくて、半分口パクみたいになってしまったけれど、男性が頷いてくれたところを見ると、感謝の気持ちは何とか伝わったみたいだ。
少し気分が良くなってきたわたしは、男性に色々と話を聞いた。ここが駅の事務室であることや、駅員さんがここまでわたしたちを案内してくれたこと。男性は用事があり仕事を休んでたまたま今日この路線に乗ったこと。話の途中、水を持って戻ってきてくれた駅員さんにも、今度はきちんとお礼を言うことができた。
タクシーを呼んでもらい駅員さんと男性に改めてお礼を言ってから、車へ向かう。
「じゃあ気をつけてね」
「はい。――あの、お礼がしたいのでお名前とご連絡先を教えていただけませんか?」

