ーーーなんて、聞くのも何だか嫌になって、私は兄が選んだ服に着替えることにした。



が。



兄は私が着替えているというのに部屋から出ていかない。

むしろ、着替えを見ている…!?



「ね、ねぇっ、何見てんのよ!」



素早く脱いだ服を胸元に当て、必死に隠しながら私が問う。

兄はまるで上の空のようだ。

私の言葉なんて耳に入っていないんだろう。

ボーッとしながら私を見ている。



「ねぇっ!颯馬!」


「…!!!」



やっと気付いたみたいだ。