私と彼と兄と

私はしどろもどろに、



「か、架純と雑誌見てて…。教室うるさいから外で見ようかなぁって…」



必死に言い訳した。

相川くんは、それを信じたのか信じなかったのか、よく分からないけど、クスと笑って、



「バッカみてぇ!」



べーっと私に向けて舌を出して見せてきた。



「ちょっ、何がバカなの!意味わかりませーん!」


「変な理由だなぁーって!」


「べ、別になんだっていいでしょ!…ていうか、早く水飲みに行かなきゃ休憩終わっちゃうよ?」


「あ、やべ、サンキュ、じゃあな!」