そんな佐々木を横目で西条は見る。



「…ほんと、複雑な関係ですよね…」



桐神は苦笑しながら城津と一緒にお菓子を頬張った。







佐々木も戻り、やっと部活がまとまったと、澪和は心底安心していた。その時だった。



「お前、最後の大会いつになった?」



楠見がふと思い出したかのように、佐々木に訊ねた。



「たしか1週間後かな?次の土曜日。薙早は?」


「…俺、明後日だわ。公欠」


「え、早いね!?それまでに沢山思い出作っとかないと!」



3年生2人が何かについて話していた。


澪和が不思議そうな顔をして2人の会話を聞いていると、それに気付いた御影が隣に来て教えてくれた。



「最後の大会、つまり、引退試合の話をしているんだ」


「え!?」




引退…?