城津は顔を赤らめながら頷き、



「そうだ。何事にも信頼し合える仲間が必要になる。…そんな時、何時でも信じられる存在として俺を思い出してほしいんだ。…遠回しの告白だよ」



また最後の方は声を潜めた。

澪和はというと、満面の笑みを浮かべながら、



「嬉しいですッ!!私なんかが城津先輩に頼っても良いだなんて…!!」



澪和の笑顔を見て、またもや城津は罪悪感を覚えた。



……すまない。俺はそんなに良い人間なんかじゃないんだ。ただ、誰よりもキミの近くに居たい…そんな自欲に満ちた、最低な人間なんだよ……




結局、城津が自宅に帰ったのは午後8時前後だった。


己の腕の中で泣き寝入りした少女を軽々しく抱き上げベッドへ寝させ、優しく静かに頬にキスを落としてからの帰宅となったのだ。