「…ここ、"一樹"って書いてあるだろ?これ、部長の弟」


「………ッ!!??」



いきなりの衝撃に澪和は言葉も発せられない。



「全然来ないけど。確か得意分野は将棋だった気がする…」



御影は静かに部長の弟のロッカーを開ける。

中からは大量の将棋に関する本が出てきた。



「…凄い量ですね」



崩れた本を拾いながら澪和が呟く。

御影は頷き、



「趣味に関してはかなり勉強熱心だったからな。…学問の方はそう優れてはいないが」



山積みになった将棋の本たちをロッカーへと戻す。