「…新人?」


「うん、そう♪澪和ちゃんって言うんだぁ~♪」


「…澪和?…で?何?コイツが入ってくんの?」


「そう♪可愛いでしょ?」


「はっ…、別に。外で騒いでる女達の方がまだ可愛い」


「何それ。澪和ちゃんにそーゆー口きくの止めてくれない?」


「本当の事を言っただけなんだけど」



ドアの隙間から覗き込んでいた人影の正体は、3年の楠見薙早だった。

澪和は突然現れた楠見と楠見の意味不明な発言に、どう反応しようか戸惑っている。

どうやら佐々木はそれに気付いたらしく、



「騒がしくてごめんね?…こいつ、本当にムカつくヤツだから…。気にしなくて良いよ?」



楠見を指差し澪和に向かって微笑んだ。



「…え、えとっ…」



上手く対応の出来ない澪和に代わり、



「……取り敢えず海空、こっち来い。簡単に伝統部の説明するから」



御影が周り込んで部長をフォローした。澪和はそれに従い、御影の後に付いていく。



御影が最初に案内したのは……