「澪和ちゃんはさっき、僕と付き合うのは無理って言った。これってさ、僕が彼氏だって思ってるから言えることじゃん?」



たしかにそうだ。



「だから、正真正銘僕たちはカレカノ…」


「ふざけんじゃねぇ!!!」



佐々木の言葉が言い終わらないうちに、西条が怒鳴った。

室内が静まり返る。


顔を見合わせる桐神と御影。

その後ろでは城津が項垂れている。


西条はゆっくりと再び口を開いた。



「俺はどんな手を使ってでも部長からコイツを奪い取る」



急に指を指された澪和は一瞬ビクッとなる。