部室に入るや否や、部屋の真ん中で仁王立ちしている姿が見えた。

西条永利だ。


西条はふたりの登場を待っていたと言わんばかりに腕を組み、じっと佐々木の方を見ている。


佐々木は少し、ため息をついて、



「潔く諦めてくれない?永利くん…」



笑顔を向ける。

西条はチラッと澪和を見て、



「海空は本当に部長の事が好きなんスか?」



佐々木に問う。

佐々木は、「あたりまえ」と言うように頷き、



「まぁ、カップルだからね♡」



ギュッと澪和を抱き寄せた。