その後輝夜はいつも通りにして見せていたが、朔には何かが違うと直感で分かっていた。
そしてまた息吹も、輝夜が何かに囚われていることに気付いていた。
「朔ちゃん、ちょっといい?」
輝夜が百合と談笑している間に息吹が朔に声をかけて人気のない台所に誘うと、膝を折って朔と同じ目線になった息吹は表情の晴れない朔の頬を優しく撫でた。
「朔ちゃんにも分かってるみたいだけど、輝ちゃんがちょっとおかしいよね?」
「…はい。さっき突然ぼうっとして…それを見て嫌な予感がしました」
「そっか…。ね、父様も少し様子がおかしかったんだよね?関係してるのかな?」
――母を巻き込むことはできない。
だが輝夜も父も、何もかもがおかしい。
晴明が連日幽玄町を訪れているのももしかしたら関係しているのかもしれない。
「…母様…みんなおかしいんです。みんな何か隠してて…父様も雪男も…お祖父様も…輝夜も…」
口にすると急に心細くなって息吹に抱き着いた朔は、安心するまで優しく背中を撫でてもらうと、身体を起こして強い眼差しで頭を下げた。
「本当は母様に言いたくなかったんです。でも言わないと…。みんなが危ない目に遭うかもしれないから」
「うん、朔ちゃん話して。母様のことは心配しないでね。これでもものすごく強いんだから」
芯が強く性根は据わっているが、特別何かの力が使えるでもない息吹を守ると強く自分自身に誓った朔は、少し話し込んでしまったため様子を見に来た輝夜に笑顔を向けた。
「母様がお団子作ってくれるって」
「わあ、母様の作って下さるお団子大好きです」
「今から作るからお手伝いしてくれる?」
――うまく輝夜を騙すことができて、息吹が朔にぺろっと舌を出した。
父もこの可愛らしく気さくな笑顔を守りたくて、きっと奮闘しているのだろう。
そして自分もそうなのだから。
そしてまた息吹も、輝夜が何かに囚われていることに気付いていた。
「朔ちゃん、ちょっといい?」
輝夜が百合と談笑している間に息吹が朔に声をかけて人気のない台所に誘うと、膝を折って朔と同じ目線になった息吹は表情の晴れない朔の頬を優しく撫でた。
「朔ちゃんにも分かってるみたいだけど、輝ちゃんがちょっとおかしいよね?」
「…はい。さっき突然ぼうっとして…それを見て嫌な予感がしました」
「そっか…。ね、父様も少し様子がおかしかったんだよね?関係してるのかな?」
――母を巻き込むことはできない。
だが輝夜も父も、何もかもがおかしい。
晴明が連日幽玄町を訪れているのももしかしたら関係しているのかもしれない。
「…母様…みんなおかしいんです。みんな何か隠してて…父様も雪男も…お祖父様も…輝夜も…」
口にすると急に心細くなって息吹に抱き着いた朔は、安心するまで優しく背中を撫でてもらうと、身体を起こして強い眼差しで頭を下げた。
「本当は母様に言いたくなかったんです。でも言わないと…。みんなが危ない目に遭うかもしれないから」
「うん、朔ちゃん話して。母様のことは心配しないでね。これでもものすごく強いんだから」
芯が強く性根は据わっているが、特別何かの力が使えるでもない息吹を守ると強く自分自身に誓った朔は、少し話し込んでしまったため様子を見に来た輝夜に笑顔を向けた。
「母様がお団子作ってくれるって」
「わあ、母様の作って下さるお団子大好きです」
「今から作るからお手伝いしてくれる?」
――うまく輝夜を騙すことができて、息吹が朔にぺろっと舌を出した。
父もこの可愛らしく気さくな笑顔を守りたくて、きっと奮闘しているのだろう。
そして自分もそうなのだから。

