屋上で


「え?」

勇気を出して聞きかえす。

「アホくさいのよ。
 アイドルが彼女作ったからって死ぬ?
 アイドルはあなたのものじゃない」

クミは流れる泪が止まらなかった。

「きっつくねぇ~?
 この子(クミ)だって辛かったんだよ。
 テレビって不思議と芸能人との距離が近く感じんじゃん?
 それって結構勘違いしてしまうっしょ?
 俺もそんな日があった。
 かんわいい子がCMで『君だけに教える』とか言われたから…。
 『好きーー!!』って思ってしまったよ。
 今やその子はプロデューサーとデキ婚。
 死にたかったわーそん時は…」

男がクミをかばう。

あ、男の名は宇佐美 電光(うさみ でんこう)。

彼女の『アホらし』という目は変わらない。

「俺、君のことわかるよ」

クミを励ます男 宇佐美。

クミの心は簡単に出来ていて…。

宇佐美を好きになっていた。

さぁ~昼ドラのようなドロドロ物語りの始まり、始まり~~!?