屋上で


「電光は奥井が好きなの?」

強がりなヨシ子が目に泪をため、宇佐美に聞いた。

泣きつつも宇佐美を見つめるクミ。

「…それは。
 …好きだ!!」

彼 宇佐美は開き直った。

「けど、ヨシ子も好きだ!!!
 奥井さんもヨシ子も好きだ」

これが宇佐美の本当の気持ちだ。

「・・・」

し~んとなる一同。

「けど、それじゃダメ」

ついに泪を流してしまったヨシ子はひっくひっくしながら言った。

「どっちかに決めて」

小さな声でクミも言った。