** 拓side 駒森が消えた。 十月最後の日の朝。 いつもより少し早い時間に教室に着いた俺は、教室に入るなりそれに気づいた。 いつも俺の席の後ろに座っている駒森の姿は、無かった。 今日は……今日こそは、話さなければいけない。会って、伝えることがある。 俺は鞄を置いて、教室を飛び出した。 「ったく、どこにいるんだよ」 内心焦りを感じながら、俺は廊下を走っていた。本来なら昨日、伝えるつもりだったんだ。 でも昨日、教室に、駒森はいなかった。