** 初美side 「お疲れ~!」 文化祭が終わった。私が大きな声で後ろから話しかけると、堂本くんの肩が大きく跳ねた。 「っわ!驚かすなよ!」 廊下に響き渡る声。堂本くんが抱えていた段ボールから、小道具のサンプルのカボチャがこぼれ落ちた。 めんどくさそうにそれを拾う彼に、私は話しかける。 「劇、上手くいったね」 「あぁ」と頷いて、堂本くんが窓の外を見た。 風に運ばれて飛んできた銀杏の葉は、もう黄色に染まっていた。 秋がやってきたのだと、今更ながら思った。