「もー馬鹿!ティーダっち嫌い!」

授業が終わり、膨れっ面になる蒲公英。

スマホに繋いだイヤホンで音楽を聴きながら、プイとそっぽを向く。

「ぽぽちゃん、許してあげて…この子天然なの…」

ルナがクスクス笑う。

「ルナ、フォローになってねぇ」

顔を顰めるティーダ。

それはそうと、先程から蒲公英とルナは、片耳イヤホンで2人で音楽を聴いている。

最近流行りの曲だろうか。

「俺にも聞かせてくれよ」

ルナの耳からイヤホンをヒョイと取り、自分の耳に当てるティーダ。

…ティーダと片耳イヤホン…。

蒲公英がみるみる顔を赤くする。

「こっちの世界はこういう曲が流行ってんのな。俺、普段剣の修行ばっかやってるからなあ」

素知らぬ顔で音楽を聴くティーダ。

「やっぱり天然…」

ルナはもう一度クスクス笑った。