龍一郎やティーダにやるように。

ルナは蛮の首に、両手を回した。

「謝るから…」

ルナは囁くように、甘く呟く。

「仲直りの、キスしよっか…?」

「……」

蛮は何も言わない。

憧れ、思いを寄せていたルナと、初めての至近距離だ。

ヴァンパイアハンターとはいえ、彼も思春期の少年。

こんなシチュエーションを思い描かなかった訳ではない。

「蛮…」

ルナが、唇を寄せる…。

途端に。

「!!」

蛮は、ルナを突き飛ばした。

惚れている蛮の方から、ルナを突き飛ばしたのだ。

意表を突かれたルナは後退し、あまつさえ尻餅をつく。