女っ気はないが、 「別に彼女は、いないならいないで困らんし」 としたたかにうそぶく貴慶でもある。 特に不自由もなかったようで、 「だいたい今の世の中で、結婚だの育児だの、あんなもんはセレブの道楽で、人は食えれば足りる」 ともときには毒づいた。