再び鶴見での暮らしが始まった。

結局、焼けたままになっていた例の鶴見ベースの更新には至らず、貴慶は新たな事務所を探さなければならなくなった。

しかし。

「この辺りも再開発がありましてね」

などと不動産屋からの回答はかんばしくない。