ゴールデンウィークが始まると美優と貴慶は出雲行きの夜行列車の切符を取り、横浜駅から出発した。 敢えてバイクにしなかったのは、 「ロングのツーリングは美優には厳しいやろから」 というが理由である。 珍しく個室がとれたのもあって、初めは楽しげに話していた美優だが、やがて疲れたのか、寝息を立ててすやすやと眠ってしまった。